『軽井沢のボーイ』

軽井沢のボーイ―少年という名の犬とすごした4年半
海老原 靖芳 / / 牧野出版
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数日前に、この本を読みました。
放送作家である著者が、自分の愛犬『ボーイ』の事を書いた小説で、
最後は本当に切なくて、涙なくしては読めません。
それでも、飼い主である著者が愛犬を思う気持ちには
とても共感できるものがあり、「同じ!同じ!」と思いながら
スラスラと読めました。

たとえば・・・
「生後一年が過ぎて成犬になる頃には、ボーイと名付けたその犬は
かけがえのない、犬以上の犬になっていた。
人間以下の人間もいるのだから、犬以上の犬がいてもおかしくないだろう。
ボーイのいない生活は考えられなくなっていた。」
とか、
「仕事の都合で家を離れている時など、あの親愛の情溢れる出迎えを
思い浮かべただけで、一刻も早く帰りたくなったものである。
ぼくらはどちらが出かけるときでも、気持ちはいつもボーイのそばに置いてきた。」
・・・これってまさしく、私の気持ちそのもの。
時々、「犬って人間の子供より可愛いっていうものね?」と聞かれる事があり、
そんな時は「私は子育てをしていないので、人間の子供よりどうか・・は
分からないけど。」と答えて来ましたが、
著者には娘さんもお孫さんもいて、
その上で、人間はいつか純真でも無垢でもなくなると書き、
「それが人間であり、またそうならないと生きていけない。」と書いています。
そして、
「犬は、いつまでも純真であり、無垢であり続ける。」
だからこそ犬は可愛いのだよね~・・・と思う。
いつまでも守ってあげるべき存在でいてくれるからね。

そしてボーイが病気になってからは、
「重い病気をかかえても何ひとつ訴えることができず、物言わぬまま
絶えている犬が哀れであり、そういう姿を見ているのは叫びたいほどつらい。」
・・・ボーイに異変が現れたのは、4歳半の時。
検査入院の間にどんどん悪くなって行き、苦しむ様になり、
飼い主夫婦は安楽死を決断する。
私もキャバの時には、はっきりした病名が出ず、どんどん悪い方へと転がり、
2回目の手術を終えた後で『悪性癌』と分かり、助からない事を告げられた。
キャバの異変に気づき、悪い方へ悪い方へ・・と転がって行った日々は、
今思い出してみても、本当に辛い。
そして、キャバに状況を説明してあげられない事も辛かった。
その点ファンキ~は、去勢手術以外は手術や入院などもなく、
進行もゆっくりゆっくりで、そういう面ではキャバより優しい亡くなり方だったと思う。
私の知っているお婆さんが、ファンキ~が亡くなった事を知り、
「動物が亡くなるのは、人に亡くなられるより辛い。
何も言わずにじっとして運命を受け入れていくからね。」と言って、
目に涙を浮かべながら、私の肩を叩いてくれました。

ボーイが亡くなった後では、
「誤解を恐れずに書けば、十四、五年生きて老衰で死ぬ犬の飼い主は
幸せだと思う。もちろんどんな状況であれ、愛犬の死は狂おしいほどに悲しいし、
つらいことだろう。その感情に優劣も甲乙もないことは痛いほど承知しているが、
それでもやはり、老衰で死ぬ犬の方が望ましい。
前もって少しずつ準備も覚悟もできるだろうし、
何よりも寿命をまっとうしてくれたら諦めもつくんじゃないだろうか。」
・・・これも本当に同感。
特にボーイはたった4歳半で、しかも安楽死。こんな悲しい事はない。
誰だって犬を迎える時は、その犬の健康や長寿を願っているわけで・・・。
でも、犬(命)を迎えるって事は、その犬の持って生まれた運命や
宿命までをも受け入れるって事なんだな~・・と改めて思いました。

そしてこの本は、著者の悲しい気持ちのままで終わっている。
でも、できれば新しい命を迎えてボーイを偲びながらも・・・
少しづつでも元気を取り戻していて欲しいな・・と思います。
私の身近にも犬を亡くし、「前の子を忘れなれないからもう飼わない。」と
いう方がいて、その気持ちもよく分かるけど、
その反面、亡くした悲しさを知っているだけに、
きっと良い飼い主になれるのにな~・・・とも思うのです。。。
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Commented by とぉこ at 2007-12-06 20:03 x
うわ~~~キャファニコさんの説明だけでズッシリきました。
ご存知の通り私は犬バカなんですが
時々自分でも自分の事「イタイ人なのか??」なんて
思ってしまう時があるのですが
この著者のお蔭で全然当たり前の感情なんだわ!
って思えました(笑)
・・・でも、今の私には読めないかなーーいや、今だからこそ
読まないとだめなのかなーー
なんてね(^^)
Commented by funfunniconico at 2007-12-06 20:48
☆とぉこさんへ☆
私もね、この方の犬を想う気持ちのあちらこちらに、にすご~く共感できるものがあって・・・だからこそ今は元気になっていて欲しいな~とも思うのですが。。。

でも、そんな犬への想いって理解できない人には、ただの「犬バカ~?」に写るだけなのかもしれなくて・・・でも最近、「それでもいい!」って思える様になってきました。そんな人たちの前でも、自分の気持ちは曲げたくないし、隠したくないから!

ボーイはイングリッシュ・コッカーなの。
ファンキ~は、子犬の頃から面長だったこともあって、よくE・コッカーの子犬に間違われたりして・・・そんな事もあって、E・コッカーも好きなのヨ♪~~
by funfunniconico | 2007-12-06 13:23 | 日常あれやこれや・・ | Trackback | Comments(2)